mixi叩けばPV稼げるとでも思ってるんでしょう(マツコ・デラックス風)
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/06/post-4bfd.html
ちょっと突っ込みどころが満載で、どうしようかと思ったわよ。
まずは、
この場合のユニークユーザー数の定義は、表にあるように「訪問者数」とある。これは、検索エンジン経由で来ても1訪問者としてカウントされる仕組みである。
twitterの1ツイートはパーマリンクがあり、1ページとしてインデックスされる。反面、mixiは、インデックスすらされない。
逆に考えると、mixiは検索結果経由での誘導は0で、登録されないとページを閲覧できないと考えるとこのユニークユーザーは相当高いのではなかろうか。
次に表の下、
Source:Nielsen Online NetView 2010年4月家庭と職場からのアクセス
これは何を意味するかーー
PCのブラウザベースでの視聴率であること、=モバイルでのアクセスが含まれていないことである。
ミクシィの決算資料を見るとわかるが、半分以上(7割近く)がモバイルからのアクセスである。
http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?template=ir_material&sid=5777&code=2121
もちろんtwitterのモバイルアクセスも含まれていない。それを鑑みても
という”釣りタイトル”はいち会社の代表としてどうかと思う。
なぜCMにPerfumeを起用したのか、サンエーの財務諸表から分析してみる
Perfumeのファン同士や、NATURAL BEAUTY BASICファンのやりとりをみて「好き・嫌い」の感情論になっているので、NATURAL BEAUTY BASICの販売元である、株式会社サンエーインターナショナルの財務諸表、決算状況から、なぜPerfumeをCMに起用したのかを分析してみる。
1.サンエーインターナショナルの決算状況
2009年8月期、つまりは2008年9月から2009年の8月末までの決算を見てみる。
売上高が前年比7%減、営業利益が99.3%減とほぼ営業利益が残らず、結果経常利益はマイナスとなっている。(経常損益は5億、さらに有価証券の特損があり、純損出が36億。)
サンエーはオリジナルブランドの売上を全体の7割を占めており、売上が低迷すると、そのまま経営に反映される。
売上低迷の理由としては、長引く不況と、海外のファストファッションの日本進出を理由としている。
2.「NATURAL BEAUTY BASIC」の位置づけ
オリジナルブランドが売上の7割を占めているが、中でも「NATURAL BEAUTY BASIC」は主力商品で、売上の13%を占めてる。
しかしながら、売上の低迷は続いており、3期連続前年割れをしている。
平成19年度8月期 | 平成20年度8月期 | 平成21年度8月期 | |
売上高全体 | 117.837 | 120,260 | 111,817 |
うちナチュラルビューティーベーシック売上高 | 18,161 | 17,380 | 14,651 |
売上高全体に占める割合(%) | 15.4 | 14.5 | 13.1 |
(単位:百万円)
以上のことをまとめると、
- 長引く不況、ファストファッションのブーム等で売上が低迷した
- 特にオリジナルブランドが苦戦、中でもNATURAL BEAUTY BASICは主力でありながらも3期連続前年割れ
であり、NATURAL BEAUTY BASICの復活がサンエーインターナショナルの復活でもあるかと考えられる。
既存ブランドのてこ入れはそう難しくない。すでに店舗というインフラがあり、ある程度の顧客もかかえてるため、新規にブランドを作るよりも時間的なコストを抑えられる。
ただし、既存顧客を中心に考えると、客単価を上げなければ売上高があがらない。短期的なOFFセールを行っても、原価は変わらず、利益は望めない。
となると、新規顧客を獲得し、来店を促せば良いだろう。
TV離れがあるといわれても、まだまだTVの影響は大きい。CMの効果がどのくらい出たのか、3月の月次を楽しみにしたい。
http://www.sanei.net/ir/tsuki.php
<ご参考>
■[Perfume] Perfume × Natural Beauty Basic
http://d.hatena.ne.jp/aerodynamik/20100310/p1
twitterはキャズムを越えたのか
最近ネット業界の人と話をしていて「twitterはキャズムを越えた」と聞くんだけど、何をもって「キャズム越え」を言ってるんだろう。
そもそも、キャズムを越えるというのはムーアが提唱したキャズム理論から来ている表現で、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間には大きな溝があり、それを超えると「キャズムを超えた」と定義している。
そこでは
- イノベーター 2.5%
- アーリーアダプター 13.5%
- アーリーマジョリティ 34%
- レイトマジョリティ 34%
- ラガート 16%
とセグメントされており、キャズムを超えたというのはイノベーター2.5% + アーリーアダプター13.5% = 16% ということがわかる。
よって、マーケット(この場合はインターネット人口が分母だろうか)の16%に普及すれば、キャズムを超えたことになると言えるだろう。
ではtwitterの場合はどうか。
現状、日本のでのインターネット人口9000万人とした場合、その16%だと1440万人となる。
twitterから明確な発表はないが、先日のデジタルガレージの決算発表にて「世間で言われているのは500万人ほど」とコメントしたことから、500万人ほどは間違いないだろう。
であれば、現状インターネット人口の6%ほどなので、まだまだキャズムを超えたとは言えない。
逆に日本でキャズムを超えたWebサービスは、ニコニコ動画、mixi、GREEなど、会員数が1440万人を超えたサービスであろう。